荒巻 紘志
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まずは、荒巻さんが入社された経緯から教えていただけますか?
元々は生まれも育ちも兵庫県で、人材派遣の仕事をしていました。そこで当時の上司だった今の社長を含め、何人かのメンバーと一緒に働いていたんです。最初は10代後半の頃、やりたいことも特になく、興味本位で始めたアルバイトでした。
その後、会社が倒産しメンバーが散り散りになった時期もありましたが、また集まって別の派遣会社を立ち上げることになり、そこで再び社長と合流しました。
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そこから、どうして農業の道へ?
派遣の仕事を続けていたある時、社長が「農業を志す」と言って会社を辞めたんです。その数年後、社長が香川での修行を経て、この徳島(阿南)で拠点を構えるというタイミングで、「一緒にしないか」と声をかけてもらいました。それがだいたい10〜11年前、僕が20代後半の頃ですね。
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まったく知らない土地で、未経験の農業を始めることに不安はありませんでしたか?
正直、吐きそうなぐらい悩みました(笑)。徳島にゆかりもないし、農業もしたことない。今の生活を捨てて移住するわけですから、僕だけでなく一緒に誘われた松浦さん(チーム情熱神戸責任者)や槇山さん(情熱カンパニー姫路農場責任者)も、決断には相当なエネルギーを使ったと思います。
ただ、当時社長が語っていたビジョンは、今も昔も変わっていません。その想いに引かれて、最終的には決断しました。 -
創業当初、農業未経験からのスタートで忘れられないエピソードはありますか?
もう「やっちまったな」の連続ですよ(笑)。
徳島に移住する前、雪の降る日に一度遊びに来て、「これ収穫してみて」と包丁を渡されたんですが、当時は白菜を栽培していたんですけど、その白菜をザクっと全然違うところを切ってしまって……。販売なんてできる商品じゃなかったですね。。(笑)
今思えばありえない失敗ですが、当時は本当に何もわかっていませんでした。
濱田: 今だから笑える話ですね(笑)。
他にも、真夏のガラス温室の中で、ランニングシャツに短パンという田舎の少年のような格好で作業していたこともあります。今なら作業上「そんな格好ダメだ」と注意する立場ですが、当時は必死すぎて身なりなんて気にしていられなかった。
でも、そんな僕の姿を見て、社長がふと「荒巻が来てくれてよかったな」と感じてくれた瞬間があったみたいです。ガムシャラさが良かったのかもしれませんね。
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技術や知識はどのように身につけていったのですか?
社長はもちろん、近隣の農家さんや種屋さんなど、専門家の方々に教えてもらいながら必死に食らいつきました。近隣の農家さんには、本当によくしていただきましたね。「よそ者が続くか」と思われてもおかしくない中、色々な方に支えられました。
ただ、創業メンバーの3人(松浦さん、槇山さん、荒巻)の中で、僕は一番「イケてない」存在だったと思います。収穫の習得も遅かったし、何より段取りが全くできなかった。「明日出荷する野菜がないのに、前日に気づく」みたいなレベルでしたから。。。
見かねた社長に「まずは手書きでいいから、1時間刻みで誰が何をするか予定を書け」と言われて、夜な夜な紙に書き出したのが、今パソコンで管理している予定表の原点なんです。数え切れない失敗と注意された経験が、今の自分を作ってくれました。 -
現在は「サビ管(サービス管理責任者)」としての業務も行われていますが、仕事に対する意識の変化はありましたか?
ここ数年でだいぶ丸くなりましたし、年明けからはさらに「サービス管理者として身が引き締まる」思いです。利用者さんや職員に対する言葉遣い、身だしなみ、人の話を聞く姿勢……自分は事務作業が得意なタイプではないですが、役割として「ちゃんとした人」であらねばならないと意識しています。
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利用者さんと向き合う上で、大切にしているポリシーはありますか?
「目線は常に同じにする」ことです。相手が18歳でも50歳でもそれ以上でも、障がいがあってもなくても、ひとりの人間として対等に関わる。僕自身、そんなに大した人間じゃないですから。
野菜の規格や収穫の感覚を伝えるのは難しいですが、利用者さんが今までできなかったことができるようになった時、例えば野菜を綺麗に収穫できるようになった瞬間などは、自分のこと以上に嬉しいですね。
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ご自身の成功よりも、誰かの成長が喜びなんですね。
僕は元々、人見知りで一人が好きなんです。本当は人と関わるのが苦手。だからこそ、仕事では「ビジネスいい人」を演じているつもりです(笑)。
いかに相手の懐にスッと入るか、いかにうまく人とやっていくか。それは自分の人生を生きやすくするための処世術でもあります。不安を抱えている利用者さんがいれば、僕どう寄り添うかを考え接する。そうやって「擬態」しながら関係性を築いています。
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創業からずっと会社を見てきた荒巻さんにとって、「情熱カンパニー」はどんな会社ですか?
めちゃくちゃいい会社だと思います!!
かつての職場のような理不尽な上下関係はなく、基本的には自由。でも、その自由の先にはみんなの幸せがあるという社長が当初から言っていたビジョンが共有されています。長く働いているメンバーがいるのも、居心地の良さや仕事の楽しさがあるからこそだと思います。
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最後に、未来の仲間へメッセージをお願いします。
会社はこれから規模を拡大していく方針です。もし新しい拠点ができたり、違う地域に行くことになったとしても、この「情熱らしさ」を広めていける人と一緒に働けたらいいですね。
僕自身、苦手な人と関わらなければならない場面でも、「自分の人生経験のプラスになる」と捉えてやってきました。自分の殻に閉じこもらず、色々な人と関わることで和を広げていく。そんな風に、自分の成長も楽しみながら働ける方に来ていただけたら嬉しいです。